部屋中がお線香の臭い。壁もお線香で変色。
以前、ある不動産業者仲間からこんな話を。
退去立会に行ったら、部屋中がお線香に臭いで充満していて、挙句の果てに壁までお線香で黄ばんでいた。と。
さて、借主の現状回復義務はどこまでか??
みなさんは分かりますか?
お線香をたくこと自体が減っている
最近、お線香をたくという行為が減っているのような気がします。
昔は、お線香の臭いがするお宅が多かったように思えますが、今では滅多にありません。
ちなみに、私の実家は、常にお線香の臭いがします。
なので、賃貸物件でお線香の臭いが染み付いているというのも、珍しい案件です。
臭いは借主の過失
お部屋に特定の臭いが残るパターンがいくつかあります。
多いのは、タバコの臭い、ペットによる臭いです。
当然、これらの臭いは、通常生活している中で発生する臭いではありません。
なので、借主による過失です。
そして、これらの臭いは消臭だけでは取ることはできません。
つまり、壁や天井のクロスの貼替が必要になってきます。
このクロスの貼替は当然、借主負担となります(但し、経過年数により負担割合が変わります)。
さらには、消臭代、特殊清掃費などもかかります。
線香のクロスの変色も借主の過失
線香の臭いやクロスの黄ばみも通常使用とは思えません。
なので、線香の臭いやクロスの変色は借主の過失となります。
臭いを取る消臭、クロスの貼替、その他貼替ができない部分の特殊清掃は借主の費用負担となります。
賃貸物件ではお線香は焚かないほうがいいです
ご先祖様のためにお線香を焚くという行為を否定する気はありません。
うちの両親もバンバンお線香を焚いていますから。
しかし、賃貸借契約では、借主は善管注意義務というものがあります。
賃貸物件は他人のものなので、自分の物より大事に扱うようにということです。
なので、他人のものに臭いを付けたり、汚したりというのはよくないのです。
どうしてもお線香を焚きたい場合は、退去時にそれなりの費用がかかるということを認識したうえで、お線香を焚くようにしてください。
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