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2020年06月21日
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敷金に関するとんでもない噂話。敷金全額返金って?

敷金を返還する(される)際に、全額返還をして(されて)いますか?それとも、原状回復費用を差し引いて返還して(されて)いますか?

敷金全額返金が基本?

ある大家さんからの話です。

「敷金は全額返金が基本だから大家さんは敷金からは1円も取れませんよ」と管理会社から言われている。賃貸物件に関しては、管理会社に全てを任せている為、敷金も管理会社が預かっており、さらには、退去後の工事も管理会社で手配し、その費用をあとで請求されるということになっている。

えっ?敷金全額返金が基本?

確かに、民法622条の2だけを見れば、家賃の滞納がなければ敷金全額返金が基本でしょうけど。

借主の故意過失による損耗など

いやいや、借主の故意過失による損耗部分は借主側の負担だから、敷金から借主側負担となる費用を引いた額を戻せばいいわけです。

※民法621条(賃借人の原状回復義務)、国交省のガイドラインから

特約によるルームクリーニング費用

さらには、契約書には「退去時に貸主若しくは管理会社が指定する業者においてルームクリーニングを実施し、その費用は借主負担とする。」という条文があるので、このルームクリーニング費用も敷金から引いていいわけです。

 ※最高裁判例(最判平17.12.16)、国交省のガイドラインから

必ずしも敷金全額返金ではない

以上からみて、大家さんは、借主の故意過失による損耗等があった場合にはその修復費用、契約書にルームクリーニング費用は借主負担という明記があればその費用を差し引くことができるので、敷金を必ずしも全額返還するということにはなりません。

昔聞いたことのあるぼったくりの噂話

昔の話ですが、こういう噂も聞いたことがあります。

ある管理会社が、退去後の精算で借主には敷金から原状回復費用等を差し引いた額を戻しておいて、貸主には「敷金は全額返還が基本なんですよ」として、その余った敷金をぼったくっていたという噂が。

本当にこんなことってあるの?ってその時は思っていましたが、まさか、現実にあるのでは?と考えてしまいます。

こちらの大家さんには、

退去後の部屋を一度でもいいから見て、借主の故意過失による損耗あるかを確認してみて下さい。そして、そういう損耗部分の修繕費を敷金と相殺するよう管理会社にお話ししてみて下さい。また、契約書にルームクリーニング費用は借主負担になっているのだから、その分も敷金と相殺するようにお話ししてください。

と、助言させて頂きました。

証拠もないので、敷金のぼったくりの噂話はしませんでした。

ただ、一度でいいから退去した借主に敷金はいくら返金されたか確認してみてはいかがですか、とも。

参考条文、判例

民法622条の2(敷金)

1 賃貸人は、敷金(いかなる名目によるかを問わず、賃料債務その他の賃貸借に基づいて生ずる賃借人の賃貸人に対する金銭の給付を目的とする債務を担保する目的で、賃借人が賃貸人に交付する金銭をいう。以下この条において同じ。)を受け取っている場合において、次に掲げるときは、賃借人に対し、その受け取った敷金の額から賃貸借に基づいて生じた賃借人の賃貸人に対する金銭の給付を目的とする債務の額を控除した残額を返還しなければならない。

一 賃貸借が終了し、かつ、賃貸物の返還を受けたとき。
二 賃借人が適法に賃借権を譲り渡したとき。

2 省略

 

民法621条(賃借人の原状回復義務)

賃借人は、賃借物を受け取った後にこれに生じた損傷(通常の使用及び収益によって生じた賃借物の損耗並びに賃借物の経年変化を除く。以下この条において同じ。)がある場合において、賃貸借が終了したときは、その損傷を原状に復する義務を負う。ただし、その損傷が賃借人の責めに帰することができない事由によるものであるときは、この限りでない。

 

最高裁判例(最判平17.12.16)

「建物の賃借人にその賃貸借において生ずる通常損耗についての原状回復義務を負わせるのは、賃借人に予期しない特別の負担を課すことになるから、賃借人に同義務が認められるためには、少なくとも、賃借人が補修費用を負担することになる通常損耗の範囲が賃貸借契約書の条項自体に具体的に明記されているか、仮に賃貸借契約書では明らかでない場合には、賃貸人が口頭により説明し、賃借人がその旨を明確に認識し、それを合意の内容としたものと認められるなど、その旨の特約が明確に合意されていることが必要である。」

 

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この記事を書いた人
菊池 好礼 キクチ ヨシノリ
事業用・居住用賃貸物件の仲介、営業をメインに、居住用賃貸管理も行っています。
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